# Windows10にnode-gypをインストールする方法 (2016年9月版)
こんにちは、Moeruze開発者の松本です。
以前Windows10のNode.jsでbcryptをエラーを出さずにインストールする方法の記事を書いた時にnode-gypのインストール方法について触れたのですが、多少無駄があったので、更新されたちゃんとした版を書きます。
Windowsでのnode-gypは準備に手間がかかる割には日本語情報が少ないので、こちらの記事を参考にして導入してみてください。
node-gypとは
まずそもそもnode-gypとは何なのかというと、公式の説明で「Node.js native addon build tool」です。
平たくいうと、C++などのネイティブ言語で書かれたNode.js用のモジュールをビルドするためのツールです。
node-gypはビルドにPythonを使用しているため、先にC++とPythonの開発環境を用意しなければなりません。
Windowsではデフォルトでどちらも準備されていませんので、各種インストールと設定作業が必要になります。
それでは順を追ってセットアップしていきましょう。
全体の流れはこのような感じになります。
- Python2.7の導入
- VisualStudio2015の導入
- npmでwindows-build-toolsをインストール
- npm configを設定
- npmでnode-gypをインストール
環境
この記事の前提となる筆者の環境です。
32bitのWindowsについては未検証なので気を付けてください。
- Windows v10.0.10586 64bit
- Node.js v6.5.0 (nvm)
- npm v3.10.8
Python2.7の導入
公式サイトからPython2.7のインストールをします。
インストール後はPythonのインストール先を環境変数に登録してください。
コマンドプロンプトからpythonコマンドが使用できるようになればOKです。
VisualStudio2015の導入
WindowsでC++の開発環境を導入するために手っ取り早いのがVisualStudio2015をインストールすることです。
スタンドアローンのVisual C++ Build Toolsを導入してもいいのですが、 諸々の設定までしてくれるVisualStudio2015をインストールしましょう。
無料版のCommunityで、インストールの際は全てDefault設定でOKです。
インストールにはそれなりの時間がかかります。
ここで注意点ですが、インストールしただけではまだVisual C++ Build Toolsが使えるようになっていません。
インストールが終わった後、Visual C++ / Windows Template でプロジェクトを新規作成してください。
そうすると、Visual C++ Build Tools諸々のインストール画面が出てきます。
インストール項目には、Visual C++の項目全てを選択してください。
これでVisual C++ Build Toolsが使用できるようになります。
npmでwindows-build-toolsをインストール
npmから、windows-build-toolsをグローバルインストールします。
npmは必ず管理者権限のコマンドプロンプトから実行してください。
インストールコマンドはこちらです
npm install -g --production windows-build-tools
インストールが終了したらコマンドプロンプトを終了します。
npm configを設定
node-gypのために、npmの設定変数を更新します。 現在のnpmの設定変数はこのコマンドで確認できます。
npm config list
それではpythonとmsvs_versionの2つの設定を更新します。
下のコマンドを実行してください。
npm config set python python2.7
npm config set msvs_version 2015
正しく変数が変更されたかはnpm config listで確認してください。
npmでnode-gypをインストール
これでようやく準備が終わりました。
node-gypをインストールしましょう。
下のコマンドを実行します。
npm i -g node-gyp
エラーが出なければOKです。
node-gypコマンドを実行して確認しましょう。
node-gyp
これでnode-gypに悩まなくて済みます。